2017/03/15
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20年前に友達と海へ出かけた時
私は泳ぐのは苦手です。そして、その時は海を軽く見ていたのかも知れません。あの時のおぼれそうになった経験は今でも鮮明に覚えていますし、今だに背筋が寒くなってしまうのです。
もう20年前になるでしょうか。クラスメート8人くらいで海へ行きました。楽しい思い出ですが、あの時の状況はまさに危機的状況であったのです。
日本海の怖さ
日本海は綺麗で透明な海です。素晴らしい海ですが、遠浅ではない砂浜も多いです。私の泳いでいた砂浜も、5mほど海に入っていくと、すぐに海で立てないくらいの深さになるのでした。
クラスメート達は、ほとんどが沖の方に泳いでいきました。すごいな・・・と、ちょっとビックリしたのですが、自分も沖の方へ行きたいと思いました。
日本海は、日差しが強くてカラッと晴れていました。白い砂浜は絶景でしたが、沖の方へみんな泳いで行ったので、どうしようかと考えていました。
そして、大きなビニール製のボートも持ってきていたので、ボートへ乗って沖の方へ向かったのでした。
沖合でのピンチ
ビニール製のボートに乗って100mほど沖合に出てきました。その時には、クラスメートは更に沖合の方へ出ていました。進むペースが遅かったので、海に降りてボートを押しながら進むペースを上げようと考えました。
そして、海へ降りた瞬間に、ボートを手で押そうとしたら、突如突風が吹いてビニールのボートが宙に舞って遠くに吹き飛ばされていったのです。
絶体絶命のピンチ
突然沖合100mの海のど真ん中に投げ出されました。その時に手にオールを持っていたのですが、まずは、犬かきっぽい感じで顔を海に出していました。
でも、思ったのです。オールは捨てよう・・。冷静になれ・・。このままでは死ぬだろう・・。と危機的状況でまず大事なことは落ち着いて冷静になることだと考えました。
そして、即座にオールを捨てたのでした。この即座の決断は正しかったのだと今でも思っています。
とりあえずクロールで浜へ戻ることに
クロールで戻るべきかなと考え、クロールをしばらくしました。速度も速いし、戻るためにはクロールが一晩かなと考えたのでした。
100mから70mくらいになりました。「よしっこれでなんとか戻れるかな・・」少し危機的状況も脱したかに見えました。しかし、体力的にクロールはキツイと思ったのです。
クロールは体力を消費するので平泳ぎに
クロールから平泳ぎに変えました。進む速度は落ちましたが、体力の現象は少なくなりました。「落ち着け・・落ち着け」とにかく、浜を目指して一心不乱に泳ぎました。
でも、異変に気付いたのです。70mほど沖に居たのですが、一向に平泳ぎしても浜の方へ戻っていなかったのです。一度目は、平泳ぎだからかなと感じたのですが、大丈夫だろうと考えました。
気を取り直して、もう一度泳いだ後に浜を見ると、近づくどころか、逆に浜から離されて、100m沖合に戻っているという衝撃の事実に「やばい・・マジでやばい」と思いました。
離岸流の怖さ
泳いでも泳いでも戻れないことがあるという話は聞いたことがありました。その現象を離岸流と言います。カレントとも呼ぶようです。でも、その当時は、離岸流に流された場合、どうすべきかは聞いたことが無かったのです。
離岸流とは、浜に押し寄せた波が、沖に向かって流れる現象です。浜に流れる部分と、沖に向かって流れる部分が海には常に存在しているという事です。
遠回りして斜めに泳ぐ決断
死ぬかもしれないという危機感がありました。でも、とにかく冷静でした。「一つずつこの難題を解決しよう。できるだけのことはやろう」と思いました。
沖から直線的に浜を目指して泳いでいたのですが、そこが離岸流に阻まれているので、とにかく斜めに泳ごうと考えたのです。
体力はすでにかなり消費していました。肺も苦しくなり始めていました。でも、あえて遠くなるのですが、離岸流をかわすために斜めに向かって泳ぎ始めたのでした。
距離にすると100mより斜めの距離になるので、もっと距離がありました。しかし、深いことは考えず、黙々と泳ぐことにしたのでした。
少しづつ浜に近づいてきたが体力が限界に
とにかく平泳ぎを続けました。すると、ちょっとづつ浜に近づいてきたのでした。気付けば50m沖合に戻って来ていました。
でも、体力が限界でした。「もうだめだ・・。」そんな時に、これまで生きて経験してきたときのことが、走馬灯のように頭の中に浮かびました。
生きたいと思う気持ち
「もうだめだ」という気持ちがありましたが、そんな時に頭に思い浮かんだのが家族の存在でした。「死んだら迷惑がかかるし、死にたくないし「と思いました。
そして、「まだ彼女もできたことが無いし、楽しいこともまだまだできていないから、生かしてくれ、なんとか生かしてくれ」と心の中で強く思ったのです。
肺も体力も限界は越えていましたが、沖合20mまで戻ってこれたのです。そして、沖に浮き輪が浮いていたのでそれにしがみつきました。
しばしの間休憩して、そのまま浜まで戻ってこれたのでした。
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(まとめ)
いかがでしたか?海の本当の怖さが分かった体験でした。というか、死にかけました。生きることへの強い思いが生還できたことにもつながっているのかも知れません。
離岸流は本当に怖いです。沖合に出るときにも、浮き輪などが飛ばされないように細心の注意が必要かもしれません。でも、万が一、海に投げ出されるようなことがあれば、助かるためにできる最善を尽くすしかありません。
まずは、冷静にあり続けることでしょうか。